補聴器製造販売業プロモーションコード
有限責任中間法人 日本補聴器工業会 補聴器製造販売業プロモーションコード
(平成20年2月13日改定)
I.補聴器製造販売業プロモーションコード
1. 会員企業の責務と行動基準
会員企業の責務
有限責任中間法人 日本補聴器工業会(以下、工業会)の「倫理綱領」で定める医療関連企業としての社会的使命と重要性を強く認識し、社会と価値観を共有し、事業を通して新しい価値の提案を行い、人々、とりわけ難聴者の健康で幸せな生活の実現を企業活動の基本理念とする。
会員企業は、この基本理念に従って適正なプロモーションを行うため、工業会の「企業行動憲章」に基づいた社内管理体制を確立しなければならない。
会員企業の行動基準
会員企業は、医療機器を取り扱う企業としての社会的使命を認識し関連法規や法令を遵守するとともに、「倫理綱領」及び工業会の「プロモーションコード」(以下、コード)に基づく明確な行動基準を作成し、従業員がこれに即して行動するよう教育・訓練しなければならない。
会員企業は次の行動基準を実行する。
- 適正かつ継続的なプロモーションを遂行できるよう企業内管理体制を確立する。
- 国内外を問わず医療機器を取り扱う関係・関連会社等に対しても、コードを遵守するよう要請し、啓発する。
- 補聴器販売業者、補聴器販売従事者、医療機関等への情報提供については、明確な科学的根拠に基づく最新のデータを適正な方法で提供する。
- 国際基準に適合する安全性と環境問題への配慮を心掛けて優良企業を目指す。
2. 企業トップの責務
会員企業の経営トップは、医療関連企業としての社会からの期待と信頼に応えるため、「企業行動憲章」に基づき、自らの高い倫理観と強い責任感を持って次の事項を実行する。
- 本コードの実現に向けて、関係者への周知徹底と社内体制の整備を行い、自ら模範となる行動を率先、実行する。
- 本コードに反するような事態が発生した場合は、自らの責任と権限において問題解決にあたり、速やかな原因究明と再発防止に最善を尽くす。
3. 商品開発
- 医療機器の開発に当たっては、生命倫理及び環境の保全並びに資源の保護に配慮し、科学の進歩に即した優れた商品の実現に努力しなければならない。
- 医師や他社等のノウハウを尊重するとともに、不公正な手段を用いて情報等を収集したり、又は秘密を漏洩してはならない。
- 有効性・安全性等の有用性を実証するための臨床試験(治験)の実施に当たっては不公正な手段を用いてはならない。
4. 製造・製造販売
- 医療機器の製造・製造販売に当たっては、関係法令を遵守し、これに違反しないよう万全を尽くさなければならない。また、製造・製造販売した医療機器に欠陥があったときは速やかに対策を講じなければならない。
- 医療機器の製造・製造販売に当たっては、環境保護について配慮を行うとともに、当該医療機器の廃棄等につき医療機関や販売店等に対し十分な説明を行い、あるいは注意を喚起しなければならない。
5. 市場調査
- 市場調査に当たっては、関係法令等を遵守し、直接間接を問わず不公正な手段を用いた活動を行ってはならない。
- 公表された情報、公知の情報、第三者から正当に入手した情報以外の非公開情報は機密情報として扱わなければならない。
- 入手した情報の取り扱いに関しては、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に基づいて取り扱うこと。
6. 広告宣伝 (プロモーション用印刷物及び広告等の表示)
会員企業が作成する広告宣伝用印刷物、専門誌(紙)における広告、医療担当者及び販売店等ならびに一般消費者向けホームページ、スライド、VTR等の広告宣伝用視聴覚資材及びその他の宣伝販売用資材は、製品情報の重要な提供手段であることを認識し、その作成と使用に当たっては薬事法及び関連する自主規制等に従い、記載内容を科学的根拠に基づく正確、公平かつ客観的なものにしなければならない。
- 効能・効果、使用目的等は製造販売承認あるいは製造販売認証を受けた範囲を逸脱して記載してはならない。
- 有効性・安全性に関しては、虚偽、誇大な表現又は誤解を招く表現を用いない。 「副作用(不具合)が少ない」等安全性を特徴の一つにする場合は、限定条件なしに用いず、根拠となるデータの要約を付記する。
- 有効性に偏ることなく、不具合等の安全性に関する情報も公平に記載する。
- 他製品との比較は、客観性のあるデータに基づき原則として固有名詞を使用せず一般的名称をもって行う。
- 他社および他社製品を中傷・誹謗した記載および表現をしない。
- 例外的なデータを取り上げ、それが一般的事実であるかのような印象を与えるような表現を行わない。
- 誤解を招く表現や、品位を損なうような写真やイラスト等を用いない。
- 製品名称を主体とする広告では、販売名、規制区分、一般的名称、医療保険償還上の取り扱いを明記する。また、外部から資料請求に対応できるように、当該製品の資料請求先を明記する。
- 広告宣伝用印刷物及び広告等は、社内における審査管理体制を確立し、その審査を経た内容を使用する。
7. 製造販売後調査(市販後調査)等の実施
製造販売後の医療機器の適正な使用方法の確立という製造販売後調査(市販後調査)等の目的を正確に認識し、調査は科学的正当性に則り、かつ、関係法規と自主規範を遵守して実施し、販売促進の目的で実施しない。
8. 販売活動
- 公正な競争及び公正な取引の確保
医療機器の取引に当たっては、会員企業は高い倫理観に基づいて販売活動を行う。独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号))等関係法令を遵守する。- 景品表示法に基づいて策定された「医療機器業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」(医療機器業公正競争規約(平成17年4月、以下「公競規」))を積極的かつ、厳正に遵守する。
- 公正かつ自由な競争を行うために社内管理体制を整備するとともに、工業会に委員会等を設置し、啓発・指導を行う。
- 中傷・誹謗行為の禁止
他社及び他社品を中傷・誹謗してはならない。 - 不公正な比較表作成の禁止
商品の比較表作成は、客観性のあるデータに基づいて行い、不公正な方法を用いてはならない。 - 役務の提供
会員企業は、医療関係者または医療機関等に対して合理的根拠のある場合を除き、関係法令及び「公競規」に抵触するような便益、労務その他の役務の無償提供を行ってはならない。 - 物品の提供
会員企業が医療関係者や医療機関等に提供できる物品は、法令・規則等に適合し、かつ、医療機器の採用や適正使用に影響を与えるおそれがなく、正常な商慣習に照らして社会的に納得されるものでなければならない。 - 金銭類の提供
- 会員企業は、直接間接を問わず、医療機器の採用または適正使用に影響を与えるおそれのある金銭類を医療関係者または医療機関等に提供してはならない。
- 会員企業が医療関係者または医療機関等に提供できる金銭類であっても、社会通念を超えて過大とならないよう留意しなければならない。
- 試用医療機器の提供
医療担当者に対する情報提供の一手段として用いられる試用医療機器の提供は、外観的特徴や品質・有効性・安全性等に関する確認及び評価の一助として用いられる必要最小限度の量に留めなければならない。 - 医療機器の貸出
医療機関等に医療機器の貸出を行うときは、予めその目的、理由、期間等を記載した文書による確認を行わなければならない。 - 顧客等の情報の秘密保持
会員企業は、業務上知り得た顧客(補聴器販売従事者並びに補聴器使用者もしくは補聴器の使用候補者等)の個人情報並びに顧客等の内部情報について、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に基づき、当事者の了解なしに第三者への開示や販売促進等に用いてはならない。 - 文書による契約の締結
- 会員企業は、顧客との間における取引はもちろん医療機関や医師に対する研究、調査、講演の委託や依頼を行うに当たっては、契約書等の文書を取り交わすことにより、取引条件等の曖昧さを払拭して、安全かつ円滑で透明性の高い方法で事業活動を行わなければならない。
- 公共機関との取引等においては、関係法令を遵守するとともに当該公的機関等が定める規則がある場合には、それに従って業務を処理しなければならない。
9. 講演会等の実施
会員企業が医療担当者を対象に行う製品に関する講演会等は、出席者に専門的な情報を提供する学術的なものとする。なお、講演会等に付随しての懇親行事や贈呈品を提供する場合には、「公競規」を遵守する。
10. 未承認・未認証医療機器の学術展示
学術研究の向上、発展を図ることを目的とし、当該学会の大会長が出展を要請許可したものに限り、未承認・未認証医療機器の展示が認められる。展示に当たり、日本医療機器関係団体協議会(現医機連)が平成2年8月に発行した業界自主基準「未承認医療用具等の展示に関するガイドライン細則」を遵守する。次に細則中の主なものを記載する。
- 当該医療機器が未承認・未認証であり、販売、授与できない旨が明示されていること。
- 予定される販売名は標榜されないこと。
11. 国外におけるプロモーション (国外における医療機器情報の提供)
会員企業は、国外の医療担当者に提供する医療機器情報について、会員企業の直接、又は間接提供を問わず、当該国の法規制や業界自主基準に従って提供する。
12. 「本コード」と「公競規」との関係
「公競規」違反は、同時に「本コード」違反となるが、「公競規」に照らせば違反とされない行為であっても、「本コード」に違反する場合がある。
II.コードの管理
- 本コードの管理は工業会に設置する法制倫理審査会が行う。
- 法制倫理審査会は、本コードに抵触するおそれのある事案につき苦情の申立があった場合、あるいは自主的判断により調査及び審理を行い、次の措置をとることができる。
コードに抵触する行為があったと認められる場合には、本コードの趣旨につき各会員企業の自覚を促すための周知活動を行う。 - 会員企業は、法制倫理審査会の行う調査に協力しなければならない。
- 法制倫理審査会の構成、運営に関し必要な事項は別に定める。
III.コードの改訂
- 本コードの改訂は、法制倫理委員会において、その実効性を確保するために必要に応じて見直しを行わなければならない。
- 本コードの改訂は、法制倫理委員会が提案し、理事会の承認を得なければならない。
以上