A9. 「きこえ」の程度と補聴器の種類にもよりますが、大きな手助けにはなるでしょう。
補聴器をして電話をするときは、できるだけ静かな場所をお勧めします。電話では、相手の顔の表情、口元が見えないため感情情報が得られず、正常な方でも会話が聴き取りにくいもの。相手が早口の場合は、なおさらです。
補聴器をつけて電話をする場合は、補聴器のマイクの位置に受話器を2~3cmの距離に近づけないと聞こえません。また、使用する電話機や補聴器の種類により、使い方が違いますので、下記をご参照ください。
◆携帯電話の場合
携帯電話も補聴器の種類、タイプによって違いはありますが、携帯電話に対応した補聴器では、普通に使えます。最近のデジタル補聴器には、国際電波対応規格に対応し、電話機からのノイズを軽減できる機種もあります。万が一ノイズが多いなど、携帯電話の使用が困難な場合は、補聴器をはずしてください。
◆ご使用の補聴器が
- ・耳あな型補聴器の場合
カナルタイプ、CICタイプは受話器を普通に電話するときと同じように、耳あなに近づけてください。
- ・耳かけ型補聴器の場合
耳かけ型補聴器で耳せん、イヤモールドを使用している方は、受話器を耳に近づけても受話器の音は補聴器に入らずよく聞こえません。補聴器の上部にマイクがありますから受話器をこの部分に近づけてください。
- ・ポケット型補聴器の場合
電話の送話器を口元に、受話器を補聴器のマイクの近くに持っていき、ご使用ください。
◆ハウリング(ピーピー音)の注意
電話の受話器を補聴器に近づけると、音がピーピーと鳴る場合があります。
これは耳あなからの音が漏れ(ベント孔からの音の漏れも含む)、再び補聴器に入ることで発生。ハウリングとも呼ばれています。この場合は受話器の位置を少し変えてみて、ハウリングが起こらない位置を探してください。どうしてもハウリングが鳴る場合は耳かけ型ならばイヤモールド、オーダーメイドタイプならば、補聴器の形を作り替える必要もあります。その場合は補聴器をお買い上げいただいた販売店にご相談ください。